My precious child!



21、Scapegoat

 似合わねぇなぁ―――恋次は心の中でそう一人ごつ。
 目の前では木刀を持った修兵が、同じく木刀を持っている一護の打ち込みを受け止めている。時折、アドバイスを与えることも忘れずに。
 視線一つで隊員を黙らせることができるあの檜佐木副隊長が積極的に子守。やっっぱり似合わないとこっそり呟く。
 まぁそういう自分も同じ穴の狢なのでおおっぴらに口に出すことはないが。
 元々斬月のためにも早く強くなりたい、と立派な志を持つ一護に稽古を頼まれたのは恋次だ。こんなに小さな子どもに何から教えればよいのか、と迷ったが、例え木刀でも刀を扱うことに慣れておくに越したことはないだろうと引き受けた。
 その稽古にいつの間にかふらりと参加するようになったのが檜佐木である。
 自主的に檜佐木が一護に関わったことも驚いたし、親しげな二人の様子にも驚いた。学院の頃からの付き合いである恋次は檜佐木が子どもを不得手としていることを知っている。
 アンタ子ども嫌いなんじゃ・・・と恐る恐る聞いた恋次に、檜佐木は澄ました顔で顔であっさり言い切った。
 「アイツは特別だ。」
 それを聞いて改めて恋次は白哉との遣り取りをきいたときと同じ尊敬の念を一護に抱いたものである。
 檜佐木の木刀へと打ち込みを続けていた一護がぼんやりしていた恋次に気付いて元気よく笑顔で手を振る。そのまま練習を再開せずにいるところを見ると、こちらへ来いということなのだろう。
 しょうがない。また鍛えてやるかと腰を上げたそのとき。
 後ろからがしりと大きな手で肩を掴まれた。
 この霊圧・圧倒感には身に覚えがある。何せ一時期この男の下で働いていたのだ。青い顔のまま、そろりと振り向くと。
 「ちっ、一護がいるって聞いたから来てみりゃあ、いねぇじゃねえか。」
 「ざ、更木隊長・・・。」
 「アタシもいるよー!」
 案の定そこには、刀を手にした更木がいつものように肩にやちるを乗せて立っていた。
 つい先ほどまで一護と檜佐木がいた場所に目を向ける。いつの間にか二人ともいない。
 察しの良い檜佐木が更木の目に留まる前に一護を抱えて逃げたのだろう。
 (それならそうと、俺にも教えろよ・・・!)
 修練場でこの人に会うと碌な目に遭わない。そして逃げ出そうにも肩を掴まれたままだ。
 「折角いっちーと手合わせしようと思ったのにねー!」
 「仕方ねぇ。おい、阿散井。代わりにてめぇが付き合え。」
 「はぁ!?いや俺これから仕事が!!」
 「頑張れ剣ちゃん!!」
 「アンタも止めろよ!!」
 ぎゃあぎゃあと言い合う声はやがて消え、変わりに恋次の叫び声が後に残った。

 * * *

 「危なかったな・・・。」
 一方、間一髪で一護を抱えて逃亡した檜佐木は眼下を見下ろしながら安堵の息を吐く。
 強い敵と戦うことしか考えていない更木が霊圧の高い一護に目をつけていることは東仙から聞いていた。まさか子どもに手はかけないだろうと思っているのだが、最近剣の修行を始めた一護の姿に少々我慢がきかなくなるときがあるらしい。
 突然脇に抱えられて屋根の上に登る羽目になった一護はきょとんとした顔で目を瞬かせている。
 「しゅうへー・・・れんじは?」
 「・・・アイツは用事ができたらしい。」
 すまん恋次。頑張れ。
 檜佐木は心の中で後輩に血も涙もない言葉をかけて、一護を更に安全なところまで運ぶよう踵を返した。






22、A little postman

 机の上にはたくさんの紙。それを見る藍染と雛森の顔はどこまでも緩んでいる。
 白い紙には業務の内容が記されているわけではない。ただ色とりどりのクレヨンでみみずのような字や丸と点の何か―――似顔絵、らしきものが思いのままに書き散らされているだけだ。ついでに文字はひらがなばかりで、時折「の」が逆さまに書かれていたり「さ」と「ち」の区別が曖昧だったりとめちゃくちゃである。
 藍染はその紙の中から一枚を手にとって、ほうと満足気な溜息を吐いた。
 「見てご覧、雛森君。一護君も随分字を覚えたものだ。」
 「藍染隊長の教えのおかげですね。」
 「いや、一護君がそれだけ優秀なのさ。まだ少々間違いはあるが、あの年の子にしては立派な字を書くと思わないかい?」
 「ええ、本当に・・・。」
 うっとりと話す二人の顔はどこまでも真剣だ。二人の評価は欲目というかただの親馬鹿(のようなもの)でしかないが、隊長・副隊長揃ってこの様子なので、誰も突っ込む者はいない。
 一護を護廷で育てゆくゆくは死神に―――と決定した割には隊長格も一緒になって遊ぶか可愛がっているだけで、誰も何も一護に教える様子がない事態を一番憂慮していたのは藍染だ。日常生活から学ぶことも多いだろうが、それだけでは身につかないこともある。きちんと教育が必要なのではと思っていたところ、ようやく最近阿散井を中心に剣の方は練習を始めたと聞いたので、それならば学問的なことや鬼道の方は自分が、と名乗りを挙げたのだ。
 ただ未だ幼い一護に何から教えたものかさっぱりわからなかったため、藍染は雛森と共に現世の教育カリキュラムの資料をどっさり集め始めた。片っ端から目を通し出した結論は、一護は現世で言うなら幼稚園や保育所に通う年齢であり本格的に教育を施す前にまず遊びの中から基本的なこと―――文字の読み書き等を覚えた方が良かろう、ということである。
 そこで始めたのが、文の遣り取りだ。開始直後は絵ばかりだった一護の文も少しずつ文字を覚えるにつれ今では単純だがまともな文章を書けるようになっている。おまけに一護の視点でその日の出来事や面白かったこと、思ったことなどが書かれていて非常に面白い。その一護からの文を藍染も雛森もいつしか楽しみに待つようになった。
 「あ、藍染隊長。そろそろ一護君が来ますよ。」
 雛森が部屋に備え付けられている時計を見て声をあげる。確かに、一護が夜一に連れられて護廷に来る時間が刻々と近付いてきていた。
 「やぁしまった。返事を用意しておかないとね。」
 藍染は新しい紙を用意して、墨の付いた筆を手に取る。
 と言ってもそう時間のかかるものではない。幼い一護のレベルにあわせて一言二言ひらがなばかりで大きく丁寧に書きつけるだけだ。そうして出来上がった藍染の文に、雛森が何かしら絵を描いて完成である。
 完全に墨が乾ききるのを待ってから文をたたむと、ちょうど外からとたとたと、軽やかな足音が聞こえてきた。もうすぐ藍染の小さな可愛い郵便屋が彼の書いた文を手にこの部屋の襖を開くことだろう。
 さて今日はどんな楽しいことを教えてくれるのだろう。藍染はひっそりと笑み、オレンジ色の頭が覗く瞬間をただただ待った。






23、Tag

 自分にしては珍しいくらい浮かれているという自覚はある。しかし浦原はにやける頬や軽やかな足取りをどうしても止められなかった。
 だってこんなにも人生は楽しい。すれ違う隊員たちにギョッとした顔をされたり挙句悲鳴を上げて逃げられようが一向に気にならないほど。例え今なら誰にどんな罵詈雑言を浴びせかけられようが、新種の劇薬ではなくせいぜい下剤程度の報復で許してやれそうな気がする。
 浦原のこの機嫌の良さにはきちんと理由があった。
 (昨日は楽しかったなぁ〜♪一護さんと一緒にご飯に一緒にお風呂に・・・。)
 そう、昨夜のこと。浦原は自宅に一護を泊めたのである。
 夜一が仕事で屋敷を留守にするという情報を掴んだ浦原は、それが夜一の信奉者であり今では一護の守護者のような存在になっている砕蜂の耳に入る前に四楓院家に駆けつけた。御大がいなければ浦原を止められる者などいやしない。己が与えたライオンのぬいぐるみは最後まで激しく抵抗していたが、正直に言って邪魔なのでそれはそれは丁寧に留守を頼んでおいた。ちなみに一護への説明は「一人でこんなに大きなお屋敷に置いていかれるなんて寂しいでしょ〜。だからアタシが夜一さんから一護さんのこと任されたんですよ。」で事足りる。一護が素直な性格で本当に良かった。
 こうしてまんまと浦原は一護を自宅へと連れ帰ることに成功し、一晩共に過ごしたのである。浦原の家の家事全般を引き受けるテッサイに豪華な夕食を準備してもらい、二人でそれに舌鼓を打ち、一緒にお風呂に入ったり、同じ布団で寝たりと夢のような時間だった。生憎今日の朝早く仕事から帰って来たらしい夜一が鬼のような形相で浦原の家に押しかけ、まだ眠っている一護を連れ帰ってしまったが、それでも浦原にとって楽しかったことには変わりない。もう少々一緒にいたいという気持ちは勿論あったが、流石にあの状態の夜一に逆らうほど浦原も人生を投げ捨ててはいなかった。
 何はともあれ、おかげで浦原は近年稀に見る上機嫌で、隊員たちを怯えさせているのである。
 鼻歌を歌いながら隊首室へ向かおうとしていた浦原は、長い渡り廊下の先に朝まで共にいた愛しい子どもの姿を見つけた。パッと表情を綻ばせ、右腕を挙げる。
 「いっちごさぁ〜ん!」
 大きな声で挙げた右腕をぶんぶん振れば、一護も浦原の方を振り返る。そして愛らしい笑みをその顔に浮かべ―――。
 「っきゃー!!」
 逃げた。
 「・・・え、えええぇぇええ!?ちょ、一護さん!?」
 突然一護に絹を引き裂くような悲鳴をあげて逃げられた浦原は状況が把握できずに暫しぽかんと呆けていたが、とにかく一護を追いかけようと足を動かす。が、それよりも早く二番隊と六番隊の襖が開けられ、既に斬魄刀を抜きかけている砕蜂と白哉が浦原の前を立ち塞いだ。
 「貴様!一護に何をした!」
 「死をもって贖え。」
 「いや何もしてないっていうか寧ろアタシが聞きたいくらいなんですけど!?」
 「「問答無用!」」
 瞬歩の達人である砕蜂と白哉に卍解を披露する勢いで迫られ、一護の後を追うどころか今度は浦原が悲鳴をあげて逃げ回る羽目になった。

 * * *

 「のぅ一護。今朝儂が言ったことじゃが、試してみたか?」
 猫のような目をにんまりと細めて、夜一は護廷から帰って来た己の養い子に問う。一護は元気よく頷いた。
 「うん!ちゃんとうらはらさんにあったら、すぐにさけんでにげたよ!」
 「そうかそうか。」
 心底おかしそうに夜一は笑う。その状況が目に浮かぶようだ。さぞかしあの幼馴染は呆けた顔をしていたに違いない。実際に見ることが出来なかったのが残念なくらいである。
 笑いすぎて涙の滲んだ目尻を拭いながら、夜一は重ねて聞いた。
 「喜助の奴も喜んでいたことじゃろう?」
 「んー・・・なんかね、そいふぉんとびゃくやおにいちゃんにおいかけられてた。」
 「ほ、鬼が変わったか。」
 「みんなはやすぎてみえないの。」
 首を傾げる一護の頭を撫で、夜一はその顔を覗きこむ。
 「余程楽しかったようじゃの。それほど喜助は鬼事が好きなのじゃ。また姿を見かけたら思いっきり叫んで逃げてやれ。」
 はあい、と元気よく返事をする一護の様子に夜一はいたく満足して頷いた。
 一護に目の前で叫ばれ逃げられた浦原はさぞかしショックを受けたことだろう。おまけにその様子を見聞きした一護を溺愛する死神たち、特に隊長たちは浦原が一護に何かよからぬことをしたと思い制裁を加えるに違いない。それこそ夜一の思惑通りだ。
 「ふふふ・・・喜助の奴め。儂の許可なく勝手に一護を連れて行ったこと、とくと後悔するが良いわ。」
 夜一の復讐劇はまだまだ続くようである。






24、The fit of laughter overcomes me.

 乱菊は悶えていた。先程から立っていられないほど。
 壁にすがり付いて何とか崩れそうになる膝を支える。
 しっかりせねばとは思うのだが、如何せん笑いの発作は一向に収まりそうもなく、形のいい爪をギリリと壁に食い込ませた。
 「お、可笑しい・・・ふ、ふふ、本当たまんない・・・。」
 腹が痛い苦しいと笑い転げる乱菊の姿を同じ部屋で仕事をしていた日番谷は故意に無視する。もう仕事をしろという気すら失せてきた。己の邪魔さえしてくれなければそれで構わない。
 ちなみにその日番谷の膝の上にはちょこんと一護が座っている。こちらは最近仲良くなった日番谷と一緒に遊びたいとやってきたのだが、その割には日番谷が仕事に勤しむ手を邪魔することなくかつ騒ぐこともなく、実に大人しく過ごしていた。見習って欲しいものだ、と思うが―――乱菊が笑っている原因は一護にも関係してくるのでなかなか難しいだろう。
 乱菊曰く、小さい子が小さい子を抱きかかえている姿がおかしくてたまらないのだという。幼い兄が自分より下の子ができたことを喜び張り切って弟の世話を焼いているように見える、とのこと。日番谷からしてみれば大きなお世話でしかないのだが、可愛い・萌えるなどと身体をくねらせながら騒ぐ乱菊の様子に何も言う気はおこらない。というか、できることなら関わりたくない。
 「た、たいちょお〜。くふ、写真、撮っても、いいですか?」
 「断る。」
 笑いの合間をぬって何とか声を出した乱菊の頼みを日番谷は一蹴する。そんなもの残されたら乱菊の”発作”がいつまで続くかわからない。おまけに他の―――例えば己の幼馴染あたりにも写真を回されて、からかわれることは必至である。
 一護は日番谷の膝の上できょとんと瞬きをし、乱菊の様子を見つめていた。
 「らんぎくさん・・・だいじょうぶ?」
 「ほっとけ一護。ついでにああいう大人にはなるなよ。」
 とにかく早く仕事を終わらせよう。そして教育上よろしくないものを見せずに済むように、ついでに己の精神の安定のためにも、どこか静かなところへ一護を連れて逃げよう。
 そう決意すると日番谷は一護を抱えたまま、乱菊の分まで含んだ書類の束に猛然と取り掛かり始めた。






25、Handmade

 浦原がいるはずの研究室で子どもが一人べそべそ泣いているのを見たときは、正直実験用にどこからか攫ってきたのかと阿近は己の上司を本気で疑った。
 いつかやるとは思ってたんだよなぁあの人のことだから完全犯罪を成し遂げるだろうけど万が一他の死神や隊長たちの耳に伝わったら俺職無しかなぁと一瞬遠い目をしたものの、その子どもの小さな腕に不恰好なぬいぐるみが抱かれていることに気付く。その瞬間思わず声が出た。
 「あぁ?そいつは・・・。」
 そこで初めて子どもは阿近の存在に気付き、びくりと身体を揺らすと大きな目に涙をいっぱいにためたままこちらを振り向いた。ぱちぱちと瞬きを繰り返すたびに大粒の涙が畳に染みを作る。
 子どもは涙に濡れた目でわかりやすく阿近の額に注目してくれた。
 「おにさん・・・?」
 「鬼じゃねぇよ。阿近、だ。お前は黒崎一護だな。」
 「・・・うん?」
 阿近の言葉に頷きながらもその細くて短い腕はしっかとぬいぐるみを抱きしめ、大量の涙は一向に止まらない。阿近は微かに眉を顰めて重ねて聞いた。
 「おい、お前の腕の中のもんは確か浦原隊長が作った奴だろ。どうかしたのか。」
 その質問は核心を突いたものだったらしく一護の目から溢れる涙の量が一層勢いを増す。そんなに泣いたら大きな目が溶けて流れていってしまうのではなかろうかと阿近は些か非科学的な心配をしてしまった。
 えくえく泣きながら一護はぬいぐるみを阿近の方へ差し出す。
 「・・・ほう。」
 「こ、コンがっ・・・おおけがして・・・!ビーッてなってべろんっていって・・・!」
 「落ち着け。」
 一護の言うとおりぬいぐるみは肩(?)の辺りから太もも(?)の辺りにかけて見事な切り傷をこさえ、綿と共に浦原作の小さな霊圧制御装置がちらりと覗いていた。
 あまりの有様に一護はパニックに陥り、とにかく浦原に治してもらおうとこの研究室を訪ねたらしい。
 確かにこれが人間ならば命に関わる傷かもしれないが―――所詮これはぬいぐるみである。一護が大泣きするほどのものではない。
 しかし本気でぬいぐるみの命を心配して心を痛めている子どもに「たかがぬいぐるみのことで」と言うほど阿近も悪趣味ではなかった。・・・少々、個人的に嬉しくも思ったことだし。
 しょうがない、手を貸してやろうと思った矢先、だらりと伸びきっていたぬいぐるみが動く。
 「い、一護・・・俺はもう駄目だ・・・!墓前には毎日綺麗な白菊を捧げてくれ・・・!」
 「コン!しんじゃやだぁー!!」
 一護の腕の中で震えながら最期の言葉を告げているぬいぐるみの頭を、阿近は思いっきりはたいた。
 「痛ぇ!」
 「てめぇも無事なくせにわざわざこんなちっせーガキの不安煽ってんじゃねぇよ。そもそも俺はお前に痛覚なんざ作った覚えはねぇぞ。」
 泣いてしがみつく一護の腕から無理矢理ぬいぐるみをもぎ取る。そうしてびしりと一護の目の前に指を突きつけた。
 「いいか、10分で治してやる。だからそこで大人しく泣かずに待ってろ。」
 「うぇ?」
 「こいつの中身を作ったのは浦原隊長だが、外側を作ったのは俺だ。・・・治すくらい訳ねぇよ。」
 阿近はそう宣言すると、未だきょとんとしている一護をその場に残して己の研究室へと足を向けた。―――裁縫箱を取りに行くために。

 * * *

 宣言どおりコンを10分で治してみせた阿近は、一護の中で”コンの命の恩人&すごい人”という認識をされたらしく、幼い尊敬を勝ち取り、浦原からちょっとした恨みを買っている。
 「ううう、どうしてアタシはあのとき研究室にいなかったんでしょ。折角一護さんが頼ってくれたのに・・・!」
 「・・・日頃の行いのせいじゃないッスか。」
 うっかり正直にそう答えて更に風当たりは厳しくなったが、一護が阿近を頼るようになったことには変わりない。男の醜い嫉妬は気にしないことにした。
 数ヶ月前、ただでさえ忙しいときに上司である浦原から「なーんか子ども受けしそうな外見の人形でも作ってくれます?あ、ちなみに今晩中によろしくおねがいしますーv」と笑顔で言われた時には己の無駄な器用さに涙したものだが、実際作ってみてよかったと今は思う。まさかあそこまで一護が大事にしてくれているとは思わなかった。
 「・・・今度はいろんな大きさのタイプでも作ってやるかな。」
 綺麗に治ったぬいぐるみを見た瞬間の一護の喜びようを思い出す。またあんなふうに笑わせてやりたいと阿近はひっそりと満足そうな溜息をついた。





ネタが浮かべばいずれ続きを書きます。







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